(23:14) あぁぁぁぁ、連休が終わる…(断末魔の叫び)。
働きたくないでござる…。
この「働きたくないでござる問題」は深刻なので、もうちょっと本質的に考えよう。
まず、「働きたくない」という気持ちがあることは本質的にまずいのか。
そんなことはない。
「働きたくない」という気持ち自体は、「人を殺したくない」という気持ちと同じぐらい無害なものだ。
しかし、軍隊に入るなどして「人を殺さないといけない」状況になったら「人を殺したくない」という気持ちが問題になるように、「働かないといけない」状況にあるのに「働きたくない」という気持ちがあるのが問題だ。
さて、なぜ「働かないといけない」か。
働かないと金が入ってこないからだ。
なぜ金が入ってこないとまずいか。
金が入ってこないと生活ができないからだ。
もう一歩進んで本質を考えると、「生活できないとまずいのか」ということになる。
それでも「まずくない」、つまり働くのしんどいから死んじゃおうよというのがひとつの選択肢。
ここで、「働きたくないでござる問題」へのひとつの解決法が浮かび上がる。
1. 死ぬ。
まあ、これは妻に怒られるパターンだが、可能性のひとつとして確認しておく。
「生活できなくてもまずくない」という場合について考えたので、ここから先は「生活できないとまずい」ということを前提とする。
さて、金が入ってこないと生活ができないと書いたが、これはちょっとはしょっている。
厳密に考えると、貯金が十分にあったら収入がなくても生きていける。
十分な貯金がどれくらいかというのは難しいところだが、3〜5億円というところだろうか。(円の暴落に備えて外貨でも持っておくなどの技術的なところはいったん無視する)
つまり、これが別の解決法として挙げられる。
2. 3億円ほど手に入れる。
選択肢のひとつとして確認しつつ、これがすぐに達成可能でないことは自明なので、ここから先は「十分な貯金がない」ことを前提とする。
すると、問題は「収入がない」ということだ。
ここで浮かび上がる自明な解決法を挙げておく。
3. 働かないで十分な収入を得る方法を考える。
この方法については、雑誌やネットの広告などでいろいろと提示されているようだが、確かなものはない。
競馬のプログラムを書いて成功した人もいるようだし、株やら外為やらの自動取引プログラムでなんとかするという方法もあるだろう(昔、そういうことを考えていた)。
興味深い選択肢であり、真剣な考慮に値するが、ここでは別の可能性を探究するためにいったん棚上げとする。
ここから先は、「働かないと十分な収入を得ることができない」ことを前提とする。
さて、ぼくはどんな形でも働きたくないのか。
決してそんなことはない。
大学時代にやった、交通量調査のアルバイトは大変楽なものだった。
夜中のバス停の前で、人が来たらカウンターのボタンを押すというもの。
その任務さえ達成できればいいので、その間中国語の勉強をしたりしていた。
また、群ようこのエッセイに、彼女が若いころ電話の来ない電話番をしていたという話があったが、そういう仕事ならぼくでも完璧に勤め上げる自信がある。
つまり、ここで明らかになった解決策のひとつは次のようなものだ。
4. 人の来ない場所の交通量調査、電話の来ない電話番のような、負担が限りなくゼロに近い仕事を見つける。
自分や群ようこの経験により、このような条件を満たす仕事の存在は明らかだ。
真剣な考慮に値する選択肢のひとつといえるだろう。
しかし、さらなる探求のために再度条件を狭めて議論を進める。
ここから先は、「負担が限りなくゼロの仕事が見つからない」ことを前提とする。
負担のある仕事をしなくてはいけないということだ。
さて、それが即働きたくないでござる状態(以下「ござる状態」)につながるかについて掘り下げると、必ずしもそうではないことがわかる。
現状での仕事と同じ内容でも、次のような条件を仮想的に考えると、それが「ござる状態」をもたらさないことがわかる。
(1) 一日 4時間労働(10:00〜12:00、14:00〜16:00)、週三日労働(月・水・金)。
(2) 職場のそばにサウナやマッサージチェア完備の銭湯があり、12時に仕事が終わったらすぐに行ける。
(3) 同僚とは気の置けない仲で、時には雑談を交えつつリラックスした雰囲気で仕事ができる。
(4) 仕事がひと段落したら、近くのソファーで一休みできる。
これらの条件を「パラダイス4条件」とする。
現在の労働環境がこの「パラダイス4条件」を満たしていないことが「ござる状態」につながっているということになる。
さて、これらの「パラダイス4条件」を精査してみよう。
(1) と (2) は、満たすことができるというのが理想だが、これらを満たす職場を探すことが難しいというのは自明としてもいいだろう。
(3) と (4) は、現代日本においても、それほど難しい条件ということはないのではなかろうか。
ここで導き出されるひとつの解決法は、次のようなものとなる。
5. 同僚と気の置けない仲になれて、時には雑談を交えつつリラックスした雰囲気で仕事ができ、仕事がひと段落したら近くのソファーで一休みできるような職場を探す。
けっこう常識的な解決法が出てきた。
でも、これでも「定時に帰宅できる」を追加したらけっこう探すの難しそうなんだよなぁ。(了)
(1:46) 寝る。
ちょっと遅くなった。