(0:41) 今日はまた、昼休み中に休憩室に行った。
ベッドと布団があるので、潜り込んで読書とオーディオブックで時間を過ごす。
だいぶリラックスできる。
まあ、理想を言えば温泉がほしいところだけど…。
(シャワーはあるけど休憩時間がもったいないので使わない)
(休憩時間、30分働くごとに 2時間ぐらいほしい)
今日はプールがないので職場から家に直接帰る。
晩ご飯は水餃子。
E の母が皮から作ってくれたものなのでおいしい。
その後はまた、SICP の翻訳を進めた。
今日は木の再帰のあたり。
元の訳と書籍版の訳を参照しながら翻訳しているんだけど、今日はまた元の訳・書籍版ともによくない(と思う)ところがあった。
長いけど引用。
…次の問題を考えてみよう. 50セント, 25セント, 10セント, 5 セント, 1セントがあるとして1ドルの両替にはどのくらいの場合があるか. つまり, 金額に対して両替の場合の数を計算する手続きは書けるだろうか.
この問題は再帰的手続きとして単純な解がある. 使える硬貨をある順に並べたとしよう. すると次の関係が成り立つ:
n種類の硬貨を使う, 金額aの両替の場合の数は:
• 最初の種類の硬貨以外を使う, 金額aの両替の場合の数, 足す
• dを最初の硬貨の額面金額[denomination]として, n種類の硬貨を使う, 金額a - dの両替の場合の数これがなぜ正しいかは, 両替が, 最初の硬貨を使わないのと, 使うのの二つのグループに分けられることに注意する. そこである金額の両替の場合の総数は, その金額の最初の硬貨を使わない両替の場合の数足す, 最初の硬貨を使った場合の数に等しい. ところで後者は, 最初の硬貨を使った後に残っている金額の両替の場合の数に等しい.
(太字の強調は引用者)
ここでひっかかりやすいのが、強調した部分だ。
最初の硬貨を使った後に残っている金額?
ここで、硬貨の順番は特定されていない。
たとえば、最初の硬貨が10セントだとする。
すると、全体の金額が1ドルである場合、最初の硬貨を10セントとすると、それを使った後に残った金額というのはいくらか。
これは、この日本語では曖昧だ。
90セントかもしれないし、80セントかもしれないし、0セントかもしれない。
原文で、強調部分に対応するところは以下のようになっている。
... the amount that remains after using a coin of the first kind. (強調は引用者)
http://mitpress.mit.edu/sicp/full-text/book/book-Z-H-11.html#%_sec_1.2.2
この "a" がポイントだ。
普通、英日翻訳で "a" は訳さないことが多いから、ここでも訳さないで飛ばしてしまったんだろう。
しかし、これは飛ばしてはいけない。
一枚使った後というのはすごく大事なポイントだ。
もちろん、ちょっと上を見れば「金額a - dの両替の場合の数」というのがあるから、そこに注意すれば一枚だということはわかる。
しかし、英語版では該当部分だけ読めば素直にわかるところだ。
日本語版を読むときだけハードルが上がるというのはよくない。
原文を読めと言っても、論文ならまだしも分厚い本を原文で読むのは大変なので、やはりちゃんとした日本語訳があったほうがいい。
そのために頑張ってはいるけれど…。